理事長ご挨拶

学校法人昭和薬科大学
理事長
渡部 一宏

PROFILE
平成7年昭和薬科大学薬学部卒業。平成9年昭和薬科大学大学院修士課程修了。平成20年共立薬科大学大学院博士課程(社会人)修了、博士(薬学)。平成9年に入職した財団法人聖路加国際病院薬剤部を経て、平成21年より昭和薬科大学講師に着任。平成25年准教授、平成29年臨床薬学教育研究センター実践薬学部門教授。平成29年学校法人昭和薬科大学評議員・理事、令和2年常務理事。令和5年5月学校法人昭和薬科大学理事長。現在に至る。

時代が求める次世代の薬剤師を育成し、
人類の健康に貢献する

この度、令和5年5月11日付で学校法人昭和薬科大学理事長に就任いたしました。 本学は昭和5年、女子薬学校で学んでいた生徒達が、母校の薬学専門学校への昇格を目指し、様々な苦難を乗り越え、教員と篤志家の助力を得て自ら創設した昭和女子薬学専門学校を前身としています。以来、本学は「薬を通して人類に貢献」を教育理念とし、建学の精神「独立と融和」の下、いつの時代も学生、卒業生、教職員が一体となって母校の発展を支えてまいりました。志を一つにして困難を乗り越えてきた情熱こそ、今もなお脈々と受け継がれる本学の伝統であります。

平成18年度から薬剤師養成のための薬学教育は6年制課程となり、平成24年3月に6年制課程最初の卒業生が薬剤師として巣立っていきました。6年制課程は臨床実践能力向上を目指し、医療人としての薬剤師養成に必要なカリキュラムとなりました。これに対応するために平成21年に第2講義棟が竣工し、薬学実務実習施設先として聖マリアンナ医科大学病院をはじめ、40を超える大学病院や基幹病院との提携、更に学生がチーム医療教育を学ぶために聖マリアンナ医科大学、東海大学、杏林大学及び東京純心大学等の医療系大学と多職種連携教育(IPE:Interprofessional education)に関する学術交流協定の締結を行うなど薬学教育の充実を図って参りました。また、平成24年度には6年制教育を基盤とする創薬研究から臨床研究までを包括した大学院博士課程薬学専攻を開設し、医療社会で活躍する臨床マインドと研究マインドをバランスよく備えたファーマシスト・サイエンティストを育成していくことにも尽力しております。令和2年度には創立90周年を迎えることができ名門薬科大学に相応しい発展を遂げています。
本法人には、太平洋戦争で多大な犠牲を受けた沖縄県の人材育成に貢献するという建学の精神に基づき、昭和49年に開校した昭和薬科大学附属高等学校・中学校(以下、附属校)があります。附属校は令和5年度に創立50周年を迎えます。附属校の発展は目覚ましく、特色あるカリキュラムの編成等教育体制の充実等を図り、昨今では難関国公立大学をはじめ、国公立医学部や難関私立大学への合格者を多数輩出するなど沖縄県内随一の進学校として不動の地位を築いております。

改めて申すまでもなく教育機関の使命は、教育理念、建学の精神そして伝統を受け継ぎ、社会に貢献する「人財」を育成することだと考えております。そのために必要なことは、学生及び生徒の成長を促す教育環境を充実させることです。こうした視点から、令和2年に、「学校法人昭和薬科大学中期計画」を策定しました。この中期計画は、「豊かな人間性を備えた薬の専門家として活躍できる薬剤師を育て、6年制薬学教育をリードする大学になること」を目標として掲げたものです。職員は、機動的かつ弾力的な運営計画の推進のために最大限努力しております。本法人の様々な取り組みが、人々の健康に貢献しこれからの時代が求める次世代の薬剤師育成につながり、昭和薬科大学の価値を今まで以上に高めることを確信しています。

学生及び生徒、保護者、卒業生、教職員、地域のご期待に応えながら、社会に必要とされる学校法人昭和薬科大学となるべく最善の努力を尽くしてまいります。引き続き皆様のより一層のご支援を賜りますようお願い申し上げます。