06.05(THU)2025

教育・研究

本学学生4名が日本薬学会第145年会において学生優秀発表賞を受賞しました

 

 本学5年生の裏野彩華さん(地域医療部門)、5年生の仲田亜里紗さん(薬物治療学研究室)、博士課程4年生の松本祥汰さん(薬品分析化学研究室)と博士課程1年生の藤原萌圭さん(薬品分析化学研究室)が、2025年3月27日〜29日に福岡国際会議場で開催された日本薬学会第145年会において、学生優秀発表賞(ポスター発表の部、口頭発表の部)を受賞しました。おめでとうございます。(学年は発表当時)

(写真:左から、裏野彩華さんと共同研究者、仲田亜里紗さん、藤原萌圭さんと松本祥汰さん)

 

優秀発表賞(ポスター発表の部)

受賞演題:

〇裏野彩華、千葉愛子、柾江里香、浅賀恵美子、菊池千草

地域住民を対象とした歩き方の実態調査と歩行指導の効果検証(27P-pm435S)

研究内容:

薬局薬剤師には地域住民の健康維持増進することが期待されています。健康のためには、自分の足で歩き続けることが重要です。我々は地域住民を対象とした薬局での歩行指導方法を開発し、その効果を明らかにしました。この歩行指導方法を多くの薬局が実践することで地域住民の健康寿命の延伸に貢献することが可能となります。

 

優秀発表賞(ポスター発表の部)

受賞演題:

○仲田亜里紗、新井悠矢、中川秀一、濵田浩一、御子柴克彦、水谷顕洋

マウスの心臓発達におけるSYNCRIPの役割について (27P-am298S)

研究内容:

SYNCRIPは、ほぼ全ての細胞に発現するRNA結合タンパク質で、各臓器の発達期に高い発現を示します。今回、SYNCRIPのnull KOマウスを作成・解析したところ、その全例で中枢性呼吸不全による死亡、また約半数で心室中隔欠損が認められました。これら結果は、SYNCRIPが脳・心臓という重要な臓器の正常発達に深く関与していることを示すもので、今後その分子メカニズムを明らかにし、SYNCRIP発現による神経細胞・心筋細胞の再生能力獲得の可能性を追求したいと考えています。

 

優秀発表賞(口頭発表の部)

受賞演題:

〇藤原 萌圭、梅野智大、臼井一晃、唐澤 悟

非破壊的なアプローチによる定量的アミン検出法の検討(28-05-am08S)

研究内容:

アミノ酸数個から数十個から構成された「中分子ペプチド」は新たな創薬モダリティとして注目されています。我々は酸塩基反応を利用した非破壊的なアプローチによる新規アミン検出法を開発しました。この検出法によってペプチド固相合成においてカイザーテストでは検出困難なアミノ酸についても詳細な反応追跡が可能で、高収率なペプチド合成が可能となります。

 

優秀発表賞(ポスター発表の部)

受賞演題:

○松本祥汰、梅野智大、臼井一晃、濱田浩一、水谷顕洋、唐澤 悟

脂肪滴へ集積する重原子フリー光増感剤の光線力学的な性質(28P-pm125S)

研究内容:

光照射により活性酸素種を発生させ、がん細胞を死滅させる光線力学療法に必要な光増感剤は、がん死滅のための治療薬として注目されています。本研究では脂肪滴に集積し、細胞死を誘導すると同時に発光変化を示す光増感剤を開発しました。この造影剤の示す性質によって、治療プロセスの可視化が可能な新たなモダリティとしての応用が期待されます。

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